みけの物語カフェ

いろんなお話を公開しています。お暇なときにでも…。

2025-05-01から1ヶ月間の記事一覧

0001「バー・マイロード」

「バー・マイロード」(2009/04/16) 静(しず)かなジャズが流(なが)れるバーの店内(てんない)。初老(しょろう)のマスターとアルバイトの孫娘(まごむすめ)が働(はたら)いていた。ほとんどが常連(じょうれん)の客(きゃく)ばかりで、落(お)ち着(つ)ける雰囲気(…

0012「約束」

「約束(やくそく)」(2008/10/28) 昼近(ひるちか)くになって純子(じゅんこ)はベッドから這(は)い出(だ)した。今日(きょう)は久(ひさ)し振(ぶ)りのお休(やす)み。もう一ヵ月(いっかげつ)も休(やす)みがなかったのだ。だから、今日(きょう)は一日(いちにち)を…

0011「ほんの小さな夢」

「ほんの小(ちい)さな夢(ゆめ)」(2008/10/27) さゆりはラブホテルの一室(いっしつ)で朝(あさ)を迎(むか)えた。横(よこ)で寝(ね)ているのは、名前(なまえ)も知(し)らない行(ゆ)きずりの男(おとこ)。彼女(かのじょ)は自分(じぶん)の身体(からだ)を売(う)って…

0010「呼びつける」

「呼(よ)びつける」(2008/10/26) 佐々木(ささき)は、半年(はんとし)かけて新(あたら)しい得意先(とくいさき)と契約(けいやく)を結(むす)ぶまでにこぎつけた。今日(きょう)は契約書(けいやくしょ)を交(か)わす大事(だいじ)な日(ひ)。佐々木(ささき)の上司(…

0009「タイムカプセル」

「タイムカプセル」(2008/10/24) 久(ひさ)し振(ぶ)りに故郷(こきょう)に帰(かえ)って来(き)た。二年(にねん)ぶりぐらいかなぁ。実(じつ)は家(いえ)を建(た)て替(か)えることになって、<片付(かたづ)けを手伝(てつだ)いに帰(か)って来(こ)い>って連絡(れ…

0008「ロスト・ワールド」

「ロスト・ワールド」(2008/10/23) ここは地球最後(ちきゅうさいご)の秘境(ひきょう)。深(ふか)い密林(みつりん)や湿地(しっち)に守(まも)られた、前人未踏(ぜんじんみとう)の地(ち)である。以前撮(いぜんと)られた衛星写真(えいせいしゃしん)で、密林(み…

0007「飛び立つ男」

「飛(と)び立(た)つ男(おとこ)」(2008/10/22) 崖(がけ)の上(うえ)に一人(ひとり)の男(おとこ)が立(た)っていた。ただ立(た)っていた。風(かぜ)が吹(ふ)き始(はじ)めると両手(りょうて)を真横(まよこ)に広(ひろ)げて目(め)をつむり、身体(からだ)で風(かぜ)…

0001「いつか、あの場所で…」

「いつか、あの場所(ばしょ)で…」(2009/04/14) 「初(はじ)めの一歩(いーっぽ)」1 初(はじ)めてあの子(こ)を見(み)たのは、校庭(こうてい)の桜(さくら)が散(ち)り始(はじ)めた頃(ころ)。桜(さくら)の花(はな)びらが教室(きょうしつ)の窓(まど)から突然舞(…

0006「タイミング」

「タイミング」(2008/10/21) 祐太(ゆうた)は会社(かいしゃ)の同期(どうき)の女性(じょせい)に思(おも)いを寄(よ)せていた。別(べつ)に一目惚(ひとめぼ)れってわけじゃない。職場(しょくば)でたわいのない話(はなし)をしたり、仕事(しごと)のあとの飲(の)み…

0005「最後のラブレター」

「最後(さいご)のラブレター」(2008/10/20) かすみさんがこの手紙(てがみ)を見(み)つけたとき、もう僕(ぼく)はこの世界(せかい)から消(き)えてしまっていると思(おも)います。でも、悲(かな)しまないで下(くだ)さい。僕(ぼく)とあなたが過(す)ごした三十年…