みけの物語カフェ

いろんなお話を公開しています。お暇なときにでも…。

2025-06-01から1ヶ月間の記事一覧

0021「漬ける女」

「漬(つ)ける女(おんな)」(2008/11/06) とある喫茶店(きっさてん)で、紗英(さえ)は悲(かな)しそうな顔(かお)をして、涙(なみだ)をこらえていた。そんな紗英(さえ)を見(み)て、親友(しんゆう)の麻美(あさみ)はあきれた顔(かお)をしてささやいた。「もう、こ…

0020「自殺志願者」

「自殺志願者(じさつしがんしゃ)」(2008/11/05) 一人(ひとり)の男(おとこ)が公園(こうえん)のベンチに座(すわ)り、悲嘆(ひたん)に暮(く)れていた。そこへ幼(おさな)い少女(しょうじょ)が近寄(ちかよ)って来(き)た。「ねえ、おじちゃん。どうしたの?」 少…

0019「大切な宝物」

「大切(たいせつ)な宝物(たからもの)」(2008/11/04) 「ねえ、これはなに?」 妻(つま)は、薄暗(うすぐら)い藏(くら)の中(なか)から私(わたし)を呼(よ)んだ。外(そと)で発掘品(はっくつひん)を整理(せいり)していた私(わたし)は、懐中電灯(かいちゅうでんと…

0001「伝説・寿椅子」

「伝説(でんせつ)・寿椅子(ことぶきいす)」(2009/04/18) ある会社(かいしゃ)の給湯室(きゅうとうしつ)。新入社員(しんにゅうしゃいん)の理恵(りえ)に仕事(しごと)を教(おし)えている女子社員(じょししゃいん)の綾佳(あやか)。綾佳(あやか)「ここが給湯室(…

0018「遠距離ストーカー」

「遠距離(えんきょり)ストーカー」(2008/11/03) 「あっ、まただ」淳子(じゅんこ)は着信(ちゃくしん)したばかりのメールを見(み)て呟(つぶや)いた。「どうしたの?」一緒(いっしょ)にお茶(ちゃ)をしていた菜月(なつき)が、ケーキを頬張(ほおばり)りながら聞…

0017「初恋前夜」

「初恋前夜(はつこいぜんや)」(2008/11/02) ありさは校門(こうもん)のところで里子(さとこ)を待(ま)っていた。この二人(ふたり)は気(き)が合(あ)うようで、学校(がっこう)ではいちばんの仲良(なかよ)しだった。でも、今日(きょう)は何(なん)だか、ありさの…

0016「探しものは…」

「探(さが)しものは…」(2008/11/01) もう陽(ひ)も落(お)ちて薄暗(うすぐら)くなった教室(きょうしつ)で、二人(ふたり)の生徒(せいと)が何(なに)かを探(さが)していた。「どうしてないのよ」やよいはべそをかきながら、「困(こま)ったなぁ。どうしよう…」「…

0015「ふくらむ疑惑」

「ふくらむ疑惑(ぎわく)」(2008/10/31) 「ねえ、あなた」君江(きみえ)は背広(せびろ)のポケットに入(はい)っていた一枚(いちまい)のメモを見(み)せて、「これはなに?」と微笑(ほほえ)んだ。 隆(たかし)は遅(おそ)い夕食(ゆうしょく)を食(た)べながら、ち…

0014「恋の始まり」

「恋(こい)の始(はじ)まり」(2008/10/30) 「おはよう。田中君(たなかくん)…、早(はや)いのね」ななみは恥(は)ずかしさのあまり声(こえ)がうわずっていた。「あ、吉田(よしだ)さん。あの、どうも…」田中(たなか)の方(ほう)も何(なん)だか落(お)ち着(つ)かな…

0013「復活の日」

「復活(ふっかつ)の日(ひ)」(2008/10/29) 古(ふる)びた酒場(さかば)のカウンターで、一人(ひとり)の男(おとこ)がバーボンを飲(の)んでいた。だいぶ酔(よ)いが回(まわ)っているようで、うつろな目(め)をして物思(ものおも)いにふけっていた。そこに、この店…