2026-01-01から1ヶ月間の記事一覧
「紙(かみ)もの収集家(しゅうしゅうか)」(2011/08/26) 男(おとこ)がドアを開(あ)けると、そこには女(おんな)が立(た)っていた。手(て)には地図(ちず)を握(にぎ)りしめている。「来(き)ちゃった」女(おんな)はちょっと恥(は)ずかしそうにうつむいて言(い)っ…
「わすれもの」(2011/08/25) とあるパーティの会場(かいじょう)。さやかは女友達(おんなともだち)に誘(さそ)われてやって来(き)ていた。目的(もくてき)はもちろん、いい男(おとこ)を見(み)つけること。周(まわ)りを見渡(みわた)せば、美男(びなん)ばかりが…
「内気(うちき)探偵(たんてい)」(2025/05/26) とある探偵事務所(たんていじむしょ)に気(き)の弱(よわ)い男(おとこ)がいた。何(なん)でこんな大変(たいへん)な仕事(しごと)をしているのか、彼(かれ)には分(わ)からない。でも自分(じぶん)で選(えら)んだのだ…
「いつか、あの場所(ばしょ)で…」(2009/05/30) 「大空(おおぞら)に舞(ま)え、鯉(こい)のぼり」4「ねえ、さくらが鯉(こい)のぼり見(み)たいって。そっちに行(い)っていい?」<そんなこと言(い)ってないよ。>何(なん)でそんなこと言(い)うの?「別(べつ)…
「夫婦(ふうふ)の駆(か)け引(ひ)き」(2011/08/22) 結婚(けっこん)して三年(さんねん)、いつの間(ま)にか夫(おっと)は私(わたし)に関心(かんしん)を示(しめ)さなくなった。髪(かみ)を切(き)っても、新(あたら)しい服(ふく)を着(き)ていても、まったく気(き)…
「現場検証(げんばけんしょう)」(2011/08/08) 「しかし、奇麗(きれい)な顔(かお)してますよねぇ。まるで、モデルのような…」「オイ、惚(ほ)れるなよ」「惚(ほ)れるわけないじゃないですか。死体(したい)ですよ。そんな…」 二人(ふたり)の刑事(けいじ)は、…
「何(なん)に見(み)える?」(2011/08/07) 「ねえ、あそこにシロがいるよ」小(ちい)さな女(おんな)の子(こ)は、空(そら)を見上(みあ)げて言(い)った。「シロって?」パパはしゃがみ込(こ)んで娘(むすめ)に訊(き)いた。「お花屋(はなや)さんの、太(ふと)っち…
「別世界(べっせかい)」(2025/05/23) 彼女(かのじょ)はあまりにもピュアだった。だから人(ひと)とどう接(せっ)したらいいのか分(わ)からない。家族(かぞく)とは何(なん)の問題(もんだい)もないが、他人(たにん)となるとどうしても尻込(しりご)みしてしまう…
「メロンパン」(2011/08/04) 「これ、おみやげね」亜矢(あや)は紙袋(かみぶくろ)を差(さ)し出(だ)した。 見覚(みおぼ)えのあるその袋(ふくろ)。早苗(さなえ)はにっこり笑(わら)って、「アンジェだぁ。まだ、やってるのね」 それは、高校(こうこう)の帰(か…
「三日月少女隊(みかづきしょうじょたい)」(2011/07/25) 月(つき)の王宮(おうきゅう)。帝(みかど)を前(まえ)に、月(つき)の将来(しょうらい)を決(き)める御前会議(ごぜんかいぎ)が開(ひら)かれていた。あの、かぐや姫(ひめ)もそこにいた。まず、議長(ぎち…
「人生(じんせい)の選択(せんたく)」(2009/05/29) お洒落(しゃれ)なバーで、若(わか)い男女(だんじょ)が人生(じんせい)の大切(たいせつ)な場面(ばめん)をむかえていた。真理(まり)「ねえ、いつもの居酒屋(いざかや)でよかったのに。ここ、高(たか)いんじゃ…
「兄妹(きょうだい)」(2025/05/22) それは突然(とつぜん)のことだった。彼(かれ)の前(まえ)に妹(いもうと)を名乗(なの)る女(おんな)が現(あらわ)れた。まだ若(わか)い女(おんな)で、どうやら未成年(みせいねん)のようだ。彼(かれ)とは十(とう)は離(はな)れ…
「家族(かぞく)会議(かいぎ)のひとこま」(2011/07/20) 斉藤家(さいとうけ)の家族会議(かぞくかいぎ)は紛糾(ふんきゅう)を極(きわ)めていた。それぞれの思惑(おもわく)が交錯(こうさく)し、妥協点(だきょうてん)を見出(みいだ)すことができなかった。ことの…
「恋水(こいみず)から」(2011/07/18) 私(わたし)は木漏(こも)れ日(び)のなか、公園(こうえん)のベンチでうたた寝(ね)をしていた。ふと気(き)がつくと、近(ちか)くのベンチに若(わか)い女性(じょせい)が座(すわ)っている。いつからそこにいたのだろう。誰(…
「べっぴん彗星(すいせい)」(2011/07/14) 夜空(よぞら)に突然(とつぜん)現(あらわ)れた彗星(すいせい)。日(ひ)を追(お)うごとにはっきり見(み)えてきて、どんどん地球(ちきゅう)に接近(せっきん)しているようだ。そして、江戸(えど)ではいろんな噂(うわさ)…
「結婚活動(けっこんかつどう)」(2011/07/11) 「あのですね、山崎様(やまさきさま)。この、お相手(あいて)の条件(じょうけん)についてなんですが…」アドバイザーは優(やさ)しく微笑(ほほえ)みながら言(い)った。「二(に)、三(さん)、ご質問(しつもん)させ…
「カウント」(2025/05/20) 彼(かれ)はとてもイヤな夢(ゆめ)を見(み)た。なんの夢(ゆめ)だったのか思(おも)い出(だ)せないが、身体(からだ)がとてもだるくてベッドから出(で)られなかった。しばらくぼんやりしていたが、彼(かれ)はあることに気(き)がついた…
「寿命(じゅみょう)の木(き)」(2011/06/25) 深(ふか)い森(もり)の中(なか)。一人(ひとり)の男(おとこ)が、もう幾日(いくにち)もさまよい歩(ある)いていた。男(おとこ)には、どうしても見(み)つけなければならないものがあった。それは、寿命(じゅみょう)の…
「怪事件(かいじけん)ファイル」3(2009/05/27) 「蜘蛛(くも)の糸(いと)」3 どれほど時間(じかん)がたったのか、太陽(たいよう)が西(にし)の山(やま)に隠(かく)れようとしていた。二人(ふたり)は茂(しげ)みや藪(やぶ)の中(なか)を探(さが)し回(まわ)り、…
「再仕分(さいしわ)け」(2011/06/20) 「遅(おそ)かったじゃない」ありさは友達(ともだち)の良枝(よしえ)を迎(むか)え入(い)れた。「だって…」良枝(よしえ)は大(おお)きな荷物(にもつ)を運(はこ)び込(こ)み、「いろいろ準備(じゅんび)があって」「準備(じゅ…
「ひも好(ず)き」(2025/05/17) 「あたしの彼氏(かれし)、ひも男(おとこ)なの」ゆかりは友(とも)だちに平然(へいぜん)と言(い)ってしまう女(おんな)。彼女(かのじょ)のことをよく知(し)らない友(とも)だちは絶対(ぜったい)にひいてしまうだろう。でも、腐(…
「宅配(たくはい)の人(ひと)」(2011/06/19) 「ねえ、いつになったら私(わたし)たち二人(ふたり)で出(で)かけられるの?」「もうすぐだよ。今日(きょう)こそ届(とど)くと思(おも)うんだ。待(ま)ち望(のぞ)んでいるものが」「あなたはいつもそう。この間(あ…
「親友(しんゆう)との再会(さいかい)」(2011/06/11) 「あら、小奈津(こなつ)じゃない。久(ひさ)しぶり」 あたしはその声(こえ)を聞(き)いて身体(からだ)が震(ふる)えた。恐(おそ)る恐(おそ)る振(ふ)り返(かえ)ってみる。やっぱりそこにいたのは、「菜津子(…