みけの物語カフェ

いろんなお話を公開しています。お暇なときにでも…。

ブログ短編

0100「家族会議のひとこま」

「家族(かぞく)会議(かいぎ)のひとこま」(2011/07/20) 斉藤家(さいとうけ)の家族会議(かぞくかいぎ)は紛糾(ふんきゅう)を極(きわ)めていた。それぞれの思惑(おもわく)が交錯(こうさく)し、妥協点(だきょうてん)を見出(みいだ)すことができなかった。ことの…

0099「恋水から」

「恋水(こいみず)から」(2011/07/18) 私(わたし)は木漏(こも)れ日(び)のなか、公園(こうえん)のベンチでうたた寝(ね)をしていた。ふと気(き)がつくと、近(ちか)くのベンチに若(わか)い女性(じょせい)が座(すわ)っている。いつからそこにいたのだろう。誰(…

0098「べっぴん彗星」

「べっぴん彗星(すいせい)」(2011/07/14) 夜空(よぞら)に突然(とつぜん)現(あらわ)れた彗星(すいせい)。日(ひ)を追(お)うごとにはっきり見(み)えてきて、どんどん地球(ちきゅう)に接近(せっきん)しているようだ。そして、江戸(えど)ではいろんな噂(うわさ)…

0097「結婚活動」

「結婚活動(けっこんかつどう)」(2011/07/11) 「あのですね、山崎様(やまさきさま)。この、お相手(あいて)の条件(じょうけん)についてなんですが…」アドバイザーは優(やさ)しく微笑(ほほえ)みながら言(い)った。「二(に)、三(さん)、ご質問(しつもん)させ…

0096「寿命の木」

「寿命(じゅみょう)の木(き)」(2011/06/25) 深(ふか)い森(もり)の中(なか)。一人(ひとり)の男(おとこ)が、もう幾日(いくにち)もさまよい歩(ある)いていた。男(おとこ)には、どうしても見(み)つけなければならないものがあった。それは、寿命(じゅみょう)の…

0095「再仕分け」

「再仕分(さいしわ)け」(2011/06/20) 「遅(おそ)かったじゃない」ありさは友達(ともだち)の良枝(よしえ)を迎(むか)え入(い)れた。「だって…」良枝(よしえ)は大(おお)きな荷物(にもつ)を運(はこ)び込(こ)み、「いろいろ準備(じゅんび)があって」「準備(じゅ…

0094「宅配の人」

「宅配(たくはい)の人(ひと)」(2011/06/19) 「ねえ、いつになったら私(わたし)たち二人(ふたり)で出(で)かけられるの?」「もうすぐだよ。今日(きょう)こそ届(とど)くと思(おも)うんだ。待(ま)ち望(のぞ)んでいるものが」「あなたはいつもそう。この間(あ…

0093「親友との再会」

「親友(しんゆう)との再会(さいかい)」(2011/06/11) 「あら、小奈津(こなつ)じゃない。久(ひさ)しぶり」 あたしはその声(こえ)を聞(き)いて身体(からだ)が震(ふる)えた。恐(おそ)る恐(おそ)る振(ふ)り返(かえ)ってみる。やっぱりそこにいたのは、「菜津子(…

0092「恋人売ります」

「恋人(こいびと)売(う)ります」(2011/06/10) 「何(なん)だよ、こんなところに呼(よ)び出(だ)して」丸雄(まるお)はカフェの席(せき)につくなり言(い)った。「遅(おそ)かったじゃないか。何(なに)やってたんだよ」親友(しんゆう)の拓也(たくや)はむずむずし…

0091「夢の絆創膏」

「夢(ゆめ)の絆創膏(ばんそうこう)」(2011/05/21) アマゾンの密林(みつりん)。鈴木(すずき)がここに来(く)ることになった発端(ほったん)は、インターネットに流(なが)れていた噂(うわさ)。<アマゾンの奥地(おくち)には、どんな怪我(けが)でも治(なお)して…

0090「ご先祖様」

「ご先祖様(せんぞさま)」(2011/05/18) それは突然(とつぜん)のことだった。朝食(ちょうしょく)の後片付(あとかたづ)けを終(お)えて振(ふ)り返(かえ)ったとき、その人(ひと)はそこにいたのだ。じっと芳恵(よしえ)を見(み)つめて…。その顔(かお)は、間違(ま…

0089「代わり者」

「代(か)わり者(もの)」(2011/05/10) 「なあ、頼(たの)むよ。俺(おれ)、今日(きょう)は部活(ぶかつ)に遅(おく)れるわけにいかないんだ」 服部(はっとり)はそう言(い)うと教室(きょうしつ)を飛(と)び出(だ)した。その様子(ようす)を見(み)ていた班長(はんち…

0088「恋電気」

「恋電気(こいでんき)」(2011/05/09) 「恵里香(えりか)にもやっと来(き)たわけね」愛子(あいこ)は半(なか)ばからかうように言(い)った。「そんなんじゃないわ。ただ、あの人(ひと)とちょっと手(て)が触(ふ)れたとき…」 恵里香(えりか)はその時(とき)のこと…

0087「遺産相続」

「遺産相続(いさんそうぞく)」(2011/05/05) 古(ふる)ぼけた洋館(ようかん)。建(た)てられた当時(とうじ)はハイカラな住(す)まいだったが、百年(ひゃくねん)近(ちか)くたった今(いま)となっては見(み)る影(かげ)もなかった。広(ひろ)い庭(にわ)も雑草(ざっ…

0086「風になりたい」

「風(かぜ)になりたい」(2011/04/25) 風(かぜ)になりたいあなたから遠(とお)く離(はな)れても いつもあなたを見守(みまも)っていたいからあなたが淋(さび)しくて涙(なみだ)するとき 暖(あたた)かな風(かぜ)でそっとあなたの髪(かみ)をなでてあげるどんなに…

0085「重大事件発生」

「重大事件発生(じゅうだいじけんはっせい)」(2011/04/19) 「うーん」探偵(たんてい)は首(くび)をひねった。「これは…」 と言(い)ったなり黙(だま)り込(こ)む。そばにいた警部(けいぶ)は心配(しんぱい)そうに、探偵(たんてい)の次(つぎ)の行動(こうどう)を…

0084「魅惑の宴」

「魅惑(みわく)の宴(うたげ)」(2011/04/12) 「これ、美味(おい)しいね」ステーキをほおばりながら、由香里(ゆかり)は嬉(うれ)しそうに言(い)った。「そうでしょ」百合恵(ゆりえ)は得意気(とくいげ)に、「この料理(りょうり)で三千円(さんぜんえん)よ。しか…

0083「髪の長い彼女」

「髪(かみ)の長(なが)い彼女(かのじょ)」(2011/04/10) 僕(ぼく)は髪(かみ)の長(なが)い女性(じょせい)が好(す)きだ。それも、黒髪(くろかみ)のストレート。こう、髪(かみ)をスーッとかき上(あ)げる仕草(しぐさ)はたまらない。なぜ女性(じょせい)の好(この)…

0082「まだ早い」

「まだ早(はや)い」(2011/04/09) 「あかり、風呂(ふろ)入(はい)るぞ」泰造(たいぞう)は愛娘(まなむすめ)と過(す)ごすこの時間(じかん)を、何(なに)よりも楽(たの)しみにしていた。 いつものあかりだったら喜(よろこ)んで父親(ちちおや)に駆(か)け寄(よ)っ…

0081「好きの条件」

「好(す)きの条件(じょうけん)」(2011/04/02) 「ねえぇ、最低(さいてい)の男(おとこ)でしょ。何(なん)であんなやつ、好(す)きになったのかなぁ」 あすみは親友(しんゆう)の芳恵(よしえ)のマンションに押(お)しかけて、愚痴(ぐち)をこぼした。「それって、…

0080「もうひとりの自分6」

「もうひとりの自分(じぶん)6」(2009/02/23) 会議室(かいぎしつ)に飛(と)び込(こ)んだ二人(ふたり)は、一瞬(いっしゅん)凍(こお)りついた。ちょうど企画会議(きかくかいぎ)の真(ま)っ最中(さいちゅう)だったのだ。部屋(へや)の中(なか)にいた全員(ぜんい…

0079「もうひとりの自分5」

「もうひとりの自分(じぶん)5」(2009/02/21) 次(つぎ)の日(ひ)のこと。もうひとりの自分(じぶん)の行動(こうどう)は素早(すばや)かった。出社(しゅっしゃ)するなり、後輩(こうはい)の男性社員(だんせいしゃいん)にメモをはさんだ書類(しょるい)を手渡(て…

0078「もうひとりの自分4」

「もうひとりの自分(じぶん)4」(2009/02/18) さおりは落(お)ち着(つ)かない様子(ようす)で摩天楼(まてんろう)に入(はい)って行(い)った。今(いま)までこんな華(はな)やかなドレスは着(き)たことがなかったのだ。神谷(かみや)はもう先(さき)に来(き)ていて…

0077「もうひとりの自分3」

「もうひとりの自分(じぶん)3」(2009/02/16) 神谷(かみや)という男(おとこ)は社内(しゃない)きってのイケメンで、女子社員(じょししゃいん)だれもが少(すこ)しでも近(ちか)づこうとしのぎを削(けず)っていた。さおりもあこがれていたが、自分(じぶん)とは…

0076「もうひとりの自分2」

「もうひとりの自分(じぶん)2」(2009/02/14) さおりはあの日(ひ)からずっと、もうひとりの自分(じぶん)に付(つ)きまとわれていた。見(み)られているだけでも落(お)ち着(つ)かないのに、休(やす)む間(ま)もなくしゃべりかけてくるのだ。でも、さおりはその…

0075「もうひとりの自分1」

「もうひとりの自分(じぶん)1」(2009/02/12) さおりは初(はじ)めて行(い)った町(まち)で、古風(こふう)なアンティークの店(みせ)を見(み)つけた。何(なに)かに引(ひ)きよせられるように店内(てんない)に入(はい)ってみると、きれいに装飾(そうしょく)され…

0074「大切な場所」

「大切(たいせつ)な場所(ばしょ)」(2009/02/09) 「何(なん)でそうなるのよ」祐実(ゆみ)は怒(おこ)っていた。「勝手(かって)に決(き)めないでよ!」「だって、祐実(ゆみ)には仕事(しごと)があるだろ。ついて来(こ)いなんて言(い)えないよ」「そうよ。やっと…

0073「二人だけのサイン」

「二人(ふたり)だけのサイン」(2009/01/10) 十年(じゅうねん)ぶりの高校(こうこう)の同窓会(どうそうかい)。そんなに集(あつ)まらないと思(おも)っていたのに…。僕(ぼく)はぐるりと辺(あた)りを見(み)まわした。そのとき人(ひと)だかりの中(なか)から、「…

0072「幸せの基準」

「幸(しあわ)せの基準(きじゅん)」(2009/01/08) 加代子(かよこ)は行(ゆ)き詰(づ)まっていた。人生(じんせい)の選択(せんたく)にことごとく失敗(しっぱい)して、生(い)きる気力(きりょく)さえなくしていた。人(ひと)づてによく当(あ)たる占(うらな)い師(し)…

0071「瓢箪から駒?」

「瓢箪(ひょうたん)から駒(こま)?」(2008/12/27) 「遅(おそ)かったじゃない。何(なに)やってたのよ」芳恵(よしえ)は玄関(げんかん)を見回(みまわ)している健太郎(けんたろう)にささやいた。「お前(まえ)の家(いえ)、すごいなぁ。お嬢様(じょうさま)だとは…