みけの物語カフェ

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0018「遠距離ストーカー」

「遠距離(えんきょり)ストーカー」(2008/11/03)

「あっ、まただ」淳子(じゅんこ)は着信(ちゃくしん)したばかりのメールを見(み)て呟(つぶや)いた。
「どうしたの?」一緒(いっしょ)にお茶(ちゃ)をしていた菜月(なつき)が、ケーキを頬張(ほおばり)りながら聞(き)いてきた。
「私(わたし)のストーカー」淳子(じゅんこ)は平気(へいき)な顔(かお)でそう言(い)うと、「毎日(まいにち)ね、メールしてくるのよ」
「ストーカーって…。なにそれ?」菜月(なつき)は心配(しんぱい)して、「大丈夫(だいじょうぶ)なの?」
「私(わたし)の故郷(ふるさと)にいる元彼(もとかれ)なの。もう、しつこくて」
「元彼(もとかれ)? それだったら、着信拒否(ちゃくしんきょひ)とかすればいいじゃない。そうすれば…」
「えっ、そんなことしたら、もう届(とど)かなくなるじゃない」
「なに言(い)ってるの。迷惑(めいわく)してるんでしょ?」
「だって、今(いま)まで来(き)てたのが来(こ)なくなったら、なんか淋(さび)しいじゃん」
「あんた、ときどき分(わ)かんないこと言(い)うよね。そもそも、何(なん)で元彼(もとかれ)と別(わか)れたの?」
「えっとね、こっちでやりたい仕事(しごと)があったし、都会(とかい)に来(き)たかったの」
「それで、その元彼(もとかれ)は許(ゆる)してくれなかったんだ」
「ううん。黙(だま)って来(き)ちゃった」
 淳子(じゅんこ)は婚約指輪(こんやくゆびわ)を見(み)せて、「結婚(けっこん)の約束(やくそく)までしたんだけどね」
「えっ! あんたね、指輪(ゆびわ)を返(かえ)して、ちゃんと別(わか)れてから出(で)てきなさいよ」
「私(わたし)、彼(かれ)のとこ嫌(きら)いじゃないし。向(む)こうに戻(もど)ったら、結婚(けっこん)するかもしれないじゃん」
<つぶやき>こんな自由奔放(じゆうほんぽう)な彼女(かのじょ)と付(つ)き合(あ)うのは、とっても大変(たいへん)じゃないかと思(おも)います。
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