みけの物語カフェ

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0037「星くずのペンダント」

「星(ほし)くずのペンダント」(2008/11/22)

 彼(かれ)と喧嘩(けんか)をした。きっかけは些細(ささい)なことだったのに、まさかこんなことになるなんて。もう、三日(みっか)も連絡(れんらく)がない。
 時間(じかん)がたつにつれて、仲直(なかなお)りのきっかけがつかめなくなっていた。このまま、さよならするのかな。そんなのイヤだ。
 私(わたし)は思(おも)いきってメールを送(おく)ろうとスマホを手(て)にした。その時(とき)、着信音(ちゃくしんおん)が鳴(な)ってメールが届(とど)いた。見(み)てみると、
<この間(あいだ)は、ごめん。ドアの取(と)っ手(て)を見(み)て>
 彼(かれ)からのメールだ。私(わたし)は急(いそ)いで玄関(げんかん)を開(あ)けてみた。取(と)っ手(て)のところに小(ちい)さな紙袋(かみぶくろ)がかけてあった。中(なか)にはケースに入(はい)ったペンダントが。これって、あの時(とき)の…。
「それさ、ずっと見(み)てただろ」
 彼(かれ)は私(わたし)の前(まえ)に突然現(とつぜんあらわ)れて、「なんか、欲(ほ)しそうにしてたから」
「でも、これってけっこう高(たか)かったのよ。どうして…」
「何(なん)かないとさ、来(き)づらいっていうか…。ほら、俺(おれ)さ、貯金(ちょきん)とかしてるし」
「それって、まさか…。ダメだよ。カナダ旅行(りょこう)のための貯金(ちょきん)でしょ。あんなにがんばってバイトしてたじゃない。もらえないよ」
「いいんだよ。また、貯金(ちょきん)すればいいんだから。カナダが無(な)くなるわけでもないし。ほら、楽(たの)しみが延(の)びたってことで…。それに、俺(おれ)だけじゃなくて、君(きみ)と二人(ふたり)で行(い)きたいから」
「もう、ほんと計画性(けいかくせい)がないんだから。そんなんじゃ、いつ行(い)けるか分(わ)かんないでしょ」
<つぶやき>ほんとにそうですよね。でも、彼(かれ)と仲直(なかなお)りできてよかったじゃないですか。
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