みけの物語カフェ

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0059「時空倶楽部」

「時空倶楽部(じくうくらぶ)」(2008/12/14)

 紗英(さえ)は大学(だいがく)の求人情報(きゅうじんじょうほう)の掲示板(けいじばん)を見(み)ていて、<時空倶楽部(じくうくらぶ)>という会社名(かいしゃめい)の求人(きゅうじん)に目(め)がとまった。詳細(しょうさい)を見(み)てみると、歴史(れきし)の資料(しりょう)を整理(せいり)する仕事(しごと)と書(か)いてあった。
 歴史好(れきしず)きの紗英(さえ)は<時空倶楽部(じくうくらぶ)>から送(おく)られてきた地図(ちず)を見(み)ながら、とあるビルの前(まえ)までやって来(き)た。そのビルは薄汚(うすよご)れていて、時代(じだい)を感(かん)じさせる建物(たてもの)だった。
「8Xって、八階(はちかい)ってことなのかな」紗英(さえ)はエレベーターを待(ま)ちながらつぶやいた。
 エレベーターに乗(の)ると、八階(はちかい)のボタンの横(よこ)に<8X>のボタンがあった。紗英(さえ)は、「何(なん)でこんなボタンが…」と思(おも)いつつも、そのボタンを押(お)してみた。
 エレベーターが開(ひら)くと、目(め)の前(まえ)に<時空倶楽部(じくうくらぶ)>のプレートがついた扉(とびら)があった。扉(とびら)を叩(たた)いて中(なか)に入(はい)ってみると、受付(うけつけ)の女性(じょせい)が待(ま)っていて、
「山本紗英(やまもとさえ)さんですね。お待(ま)ちしておりました。早速(さっそく)ですが、お仕事(しごと)をお願(ねが)いします」
「あの、私(わたし)は面接(めんせつ)に来(き)ただけで、まだ…」
「あなたは採用(さいよう)されました。あなたの仕事(しごと)は、時空(じくう)を飛(と)び越(こ)えて歴史(れきし)を壊(こわ)そうとする悪人(あくにん)から、この世界(せかい)を守(まも)ることです。必要(ひつよう)なアイテムはこのポーチの中(なか)に入(はい)っています」
「ちょっと待(ま)って下(くだ)さい。それは、どういうことですか?」
「たった今(いま)、歴史上(れきしじょう)の重要(じゅうよう)な人物(じんぶつ)が暗殺(あんさつ)されました。あなたは時間(じかん)をさかのぼって、暗殺(あんさつ)を阻止(そし)して下(くだ)さい。詳細(しょうさい)はこのカプセルに入(はい)っています。さあ、呑(の)み込(こ)んで」
<つぶやき>こんな命(いのち)がけの仕事(しごと)は考(かんが)え物(もの)ですね。でもやり甲斐(がい)はあるかもしれません。
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