みけの物語カフェ

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0085「重大事件発生」

「重大事件発生(じゅうだいじけんはっせい)」(2011/04/19)

「うーん」探偵(たんてい)は首(くび)をひねった。「これは…」
 と言(い)ったなり黙(だま)り込(こ)む。そばにいた警部(けいぶ)は心配(しんぱい)そうに、探偵(たんてい)の次(つぎ)の行動(こうどう)を見守(みまも)った。
 探偵(たんてい)はいくつもの難事件(なんじけん)を解決(かいけつ)にみちびき、警察(けいさつ)からも一目置(いちもくお)かれていた。その彼(かれ)をもってしても、今回(こんかい)の事件(じけん)は先(さき)が見(み)えなかった。何(なに)ひとつ、手掛(てが)かりになるものがないのだ。
「どこかに出口(でぐち)があるはずです。この問題(もんだい)を解決(かいけつ)する」
「出口(でぐち)……見(み)つかりそうですか?」
 警部(けいぶ)は探偵(たんてい)を見(み)つめた。もし、この事件(じけん)が解決(かいけつ)できないと、警部(けいぶ)の命運(めいうん)も尽(つ)きてしまう。
「まず謝(あやま)るべきです」
 探偵(たんてい)はおもむろに口(くち)を開(ひら)いて、「きっと奥(おく)さんもわかってくれます」
「それができないから、こうして頼(たの)んでるんじゃないですか。あいつは、うちのやつはですね、そんな生易(なまやさ)しいやつじゃないんです」
「鬼警部(おにけいぶ)と恐(おそ)れられているあなたよりも…、ですか?」
「私(わたし)なんかね、あいつの前(まえ)ではネコ同然(どうぜん)ですから」
「しかし、この状態(じょうたい)では…」探偵(たんてい)は足(あし)の踏(ふ)み場(ば)もなく散(ちら)らかっている部屋(へや)を見回(みまわ)した。
「どうしても思(おも)い出(だ)せなくて、つい…。でも、この部屋(へや)にあることは間違(まちが)いないんです」
「まず落(お)ち着(つ)いて、ゆっくり思(おも)い出(だ)しましょう。結婚指輪(けっこんゆびわ)をどこに置(お)いたのかを…」
<つぶやき>あなたは好(す)きな人(ひと)からどう思(おも)われてますか。優(やさ)しい気持(きも)ちを忘(わす)れないでね。
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