みけの物語カフェ

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0171「冬眠生活」

「冬眠(とうみん)生活(せいかつ)」(2012/02/09)

 私(わたし)にはちょっと変(か)わった姉(あね)がいる。もう、普通(ふつう)じゃないの。子供(こども)の頃(ころ)はそれほど気(き)にならなかったけど、今(いま)では彼女(かのじょ)が何(なに)を考(かんが)えてるのかまったく理解(りかい)できない。
 この間(あいだ)も、大量(たいりょう)の食料品(しょくりょうひん)を買(か)い込(こ)んできて、私(わたし)は驚(おどろ)いてしまった。
「ねえ、そんなに買(か)ってどうするのよ?」
「今日(きょう)から冬眠(とうみん)するから」姉(あね)は平然(へいぜん)と言(い)った。「外(そと)へ出(で)なくてもいいように買(か)ってきたの」
「えっ? どういうことよ。仕事(しごと)はどうするの?」
「何(なん)か、仕事(しごと)は行(い)かなくてもよくなったから」
 私(わたし)はため息(いき)をついて、「何(なに)よそれ。まさか、仕事(しごと)辞(や)めたんじゃないよね」
「まあ、そんな感(かん)じかな」姉(あね)はたいしたことないみたいに、さっぱりと言(い)ってのける。
「お姉(ねえ)ちゃん! どうしてよ」私(わたし)はイライラしながら言(い)った。
「だって、彼(かれ)がね。もうお前(まえ)とは会(あ)いたくないって…。そう言(い)うから」
「彼(かれ)って? お姉(ねえ)ちゃん、付(つ)き合(あ)ってる人(ひと)いたの!」
 一緒(いっしょ)に住(す)んでるのに、そんな話(はな)し一度(いちど)も出(で)なかった。でも、振(ふ)られたからって仕事(しごと)辞(や)めなくてもいいじゃない。何(なん)で冬眠(とうみん)なのよ。
「お姉(ねえ)ちゃん、これからどうするつもりよ。もう、そんなんだから…」
「なに怒(おこ)ってんの? 大丈夫(だいじょうぶ)よ。冬眠(とうみん)からさめたら、またバリバリ働(はたら)くから」
<つぶやき>恋(こい)の傷(きず)を癒(いや)すには時間(じかん)がかかるもの。でも、本当(ほんとう)に冬眠(とうみん)がベストなのかな?
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